ベルトスクロールアクションゲー)

格ゲーキャラの元ネタたち

-俳優(東洋人)編-


 

ブルース・リー
1940年 - 1973年
(Bruce Lee)
 

わずか32歳の若さでこの世を去った伝説的アクションスター、ブルース・リー。66年にアメコミヒーローのテレビシリーズ、『グリーンホーネット』の片腕カトー役で俳優デビュー。その後はハリウッドで格闘映画というジャンルを築き上げ、メジャー化させたことで世界一有名なアジア人とも言える。それだけに格ゲーでも分かりやすいパクり オマージュキャラが数多く存在する。
 
  まず一番乗りはADKのワーヒーから、掛け声が「アチョー」よりも「アッチュー」にしか聞こえないK.ドラゴン。何故か続編では国籍が中国から韓国に変えられ、名前の「K」が「キム」にされたりとよくわからない扱いとなった人。Jetでプレイ中に字幕が付いてからは語尾にアルヨを付けるようになったあるよ。
K.ドラゴン (ワールドヒーローズ)
 
  続いて超メジャーどころスーパーストUからフェイロン。漢字で書くと『飛龍』。劇場版では意外と演技がそこそこうまかったパンクラスの船木誠勝が声を当てており、テレビ版ではスネちゃまヘアーにされた人。やはり元ネタが元ネタだけに海外ではかなりの人気キャラなようで、スト4の家庭版で見事に復活を果たした。
フェイロン (スーパーストリートファイターU)
 
  実写取り込みの洋格ゲー『モータルコンバット』のリュウ・カン。掛け声も「アチョー」や「アター」よりも「ホワァー」とか「ホトトトトイト」など和製ブルース・リーもどきなキャラ達とは一味違った印象。初期2作で演じた俳優は『酔拳2』にも出演したホー・スン・パク。初代ニンジャ・タートルズではラファエロの中の人でもある。
リュウ・カン (モータルコンバット)
 
  多分格ゲーでブルース・リーもどきといえば大抵の人がフェイロンかこの人を連想するのではないでしょうか。こっちは顔も完全に本人そのままですし、鉄拳3では瓜二つの息子までも登場(何故ブランドン似じゃないんだ)。ただしエンディングなどで話すあの流暢すぎる英語は、まったくブルース・リーっぽくはないです。
マーシャル / フォレスト・ロウ (鉄拳)
 
  開発段階ではDOAの主人公となる予定だったが、結局胸がぶるんぶるんする生き物に主役の座を奪われてしまった、ピッコロさんの声で「ほあたぁー!」と叫ぶ上段ガード不可なドラゴンキックが爽快なジャン・リー。髪型はともかく、動きだけならもっともブルース・リーらしさを再現できてるのではないでしょうか。
ジャン・リー (デッド・オア・アライブ)
 
  旧XBOXで発売された初のセルフシャドウを使用した格ゲーとして一時期話題になった『格闘超人』からブルース・リーもどきにしては珍しい日本人キャラのレイジ。当時はセルフシャドウを駆使したグラフィックはかなりのインパクトがあったが、結局イスラム連中にイチャもんを付けられて回収されてしまったことの方が遥かに印象に残ってしまった悲劇のタイトルである。
しかしよくみると、技や掛け声はブルース・リーだが、顔は松田優作のような気がしないでもない。
レイジ (格闘超人)
  格ゲーっていうかキャラゲーなんで実際には漫画のキャラなんですが、とりあえず連載初期はメル・ギブソンが演じた『マッドマックス2』の主人公をブルース・リーに演じさせたらこーなるってな感じのキャラクターだったのが、連載後期になってくると絵柄も変ってきてだんだんスタローンっぽくなっていきました。
ちなみになんかの映画で黒夜叉そのまんまな俳優もみかけた覚えはあるんですが、なんの映画だったか忘れちゃいました・・・
ケンシロウ (北斗の拳)
  ベルトスクロールアクションの生みの親でもある『ダブルドラゴン』の主人公。ラストネームがそのままブルース・リーのリーだが、イラストなどではそのブルース・リーを同じくモデルにしているケンシロウを更に意識しているためか、かなり北斗っぽいことが多く、特にGBA版では「よく喋るブタだな」など北斗の拳でお馴染みの台詞を使ってたりして、より一層北斗っぽさに拍車がかかっている。
ビリー・リー (ダブルドラゴン)

 


 

ジャッキー・チェン
Jackie Chan
 

多分みんなご存知のジャッキーです。ブルース・リーの『燃えよドラゴン』(原題:Enter the Dragon)や『ドラゴン怒りの鉄拳』(原題:Fist of Fury)等で、スタントマンとして下積み時代の若きジャッキーを拝むことができる。その後79年に『ドランクモンキー酔拳』で大ブレイクし、80年代には日本を含むアジア圏の国々では一躍大スターとなり、95年に北米マーケットを意識した『レッドブロンクス』(原題:Rumble in the Bronx)でようやくハリウッドでもブレイクし、世界的超スターとなる。
 
  餓狼伝説3に登場するホンフゥの見た目がジャッキーで、墓多弁+ヌンチャクというキャラは武田鉄也が主演した『刑事物語』の主人公、片山元がモチーフらしいです(情報提供:S.様)。ようは『ポリスストーリー』シリーズのジャッキーが刑事物語で片山元を演じてたらこんな感じっていうキャラなのでしょう。ちなみにホンフゥの博多弁は英語を話す時の酷い訛り具合を表現しているとのことだが、ジャッキーがハリウッドにて崩れた英語で話すというイメージが定着するようになったのが同じく餓狼3が発売された95年からだったので、ある意味SNKは時代を先読みしていたのかもしれない・・・
ホンフゥ (餓狼伝説3)
 
  同じく95年に登場したネネオジオ版『ダブルドラゴン』のチェンフーと鉄拳2のレイ・ウーロンはどちらも前年にヒットした『酔拳2』のジャッキーをベースにしたキャラであり、こうしてみると1995年は色んな意味でジャッキーの年だったとも言える。
チェンフー (NG版ダブルドラゴン)
 
  特にポリゴンで再現されたレイ・ウーロンの動きはかなり映画に忠実で、ゲーム中ではジャッキーの日本語吹き替えを担当する石丸博也氏が声を担当しており、KO時の『ンアーハー』のやられボイスが印象的。ただしムービー部分ではロウと同じく、キャラに似合わず流暢な英語を話すため海外の声優が担当している。
レイ・ウーロン (鉄拳2)
 
  しかしこれらの3年も前にタイトーのファイナルファイト系アーケードゲーム、『サイレントドラゴン』にてジャッキーもどきが登場しているのだが、オープニングでの顔グラフィック以外は、どちらかというと北斗の拳の若い頃のトキのような感じで、ゲームそのものも2面のボスがジャギそのまんまだったりと、なにかと北斗臭漂う作りとなっていた。プレイ感覚もどちらかというとファイナルファイトよりもダブルドラゴンに近い感じでした。
リー (サイレントドラゴン)
   本人です。プレイヤーは使用できないボスキャラとして流派の異なる3種類のジャッキーが登場します。操作性などはちゃんと日本製だが、海外マーケットを視野に入れたのか見た目が実写取り込みで、フェイタリティもあるが、ジャッキーにだけフェイタリティがかけられないという、なんとも言えない事務所の圧力的なものを感じさせます・・・国内では未発売の続編『ジャッキー・チェン in FISTS OF FIRE 成龍伝説』でジャッキーも操作可能にはなるが、フェイタリティは相変わらず他のキャラにしかかけられない。
成龍 (ジャッキー・チェン The Kung-Fu Master)

 


 

ジェット・リー
(Jet Li)
(映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ』黄飛鴻役
 

ハリウッドではジャッキーと肩を並べる程の大スターになっているにもかかわらず、意外と格ゲーによるパクりは少ないですね。やはりジャッキーやブルース・リーと比較してしまうと、どこか地味なんですかねぇ。個人的には彼は主役よりも『リーサル・ウェポン4』や『ザ・ワン』で演じたような悪役の方が光ってると思います。
 
 
 本名の「李 連杰(リー・リンチェイ)」名義で出演した『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ』の主人公そのまんまの容姿と、名前まで本人にそっくりです。どうでもいいんですが、月華の剣士はどうも登場人物が好きになれなくてあまりやり込めませんでした・・・如月影二の先祖とか、るろうに剣心ネタとかそれなりに面白い要素もあったとは思うんですが、イマイチ熱くなれませんでした・・・まさに98年以降のSNKってな感じで。
李 烈火 (月華の剣士)
 
  2001年にアーケードでリリースされた台湾産の『形意拳 (シンイーケン)』に登場した黄飛鴻(マスターファン)。ジェット・リーをモデルにしているというよりは、ジェット・リーが『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ』で演じた実在した人物、黄飛鴻(ウォン・フェイフォン)本人のようだ。『酔拳』でジャッキーが演じたキャラも同一人物を基にしているらしいのだが・・・
黄飛鴻 (形意拳)

 


 

サモハン・キンポー
Sammo Hung
 

ジャッキー・チェンやユン・ピョウの同門で『燃えよドラゴン(原題:Enter the Dragon)』でブルース・リーとも競演しており、さらには自らそのパロディ映画である『燃えよデブゴン』や、キョンシーブームを巻き起こした『霊幻道士』シリーズを製作した。90年代後半に『LA大捜査線/マーシャル・ロー』というアメリカのテレビドラマに主演し、どうにも過小評価気味なマーク・ダカスコスと、なかなかのアクションシーンを披露していたのは覚えてます。とりあえず、この体形であれだけの動きができるのは尊敬に値しますな。
 
  具体的にどの映画の役をモチーフにしてるのかとかは一切わかりませんし、実は単に俳優自身がモチーフかもしれませんが、とりあえず『空手バカ一代』にもそっくりそのままな1話きりの太極拳キャラが登場するので、もしかしたらそっちが元ネタかもしれません。
チン・シンザン (餓狼伝説2)

 


 

ユエン・シャオティエン
(Siu Tien Yuen)
1912年 - 1979年
(映画『ドランクモンキー酔拳』スー・フアチー役)
 

ジャッキー・チェンの出世作『ドランクモンキー酔拳』(なんで当時のジャッキー映画の邦題にはやたら「モンキー」が使われたのやら)にて、師匠役を演じたユエン・シャオティエン。もう師匠と言えばこの人というぐらいにハマり役だったのだが、残念ながら映画が公開された翌年に心臓発作で亡くなられている・・・
実は『マトリックス』や『キルビル』のアクション指導などで有名なユエン・ウーピンの父親でもあった。
 

 

キング・オブ・ファイターズ94でサイコソルジャーチームのアテナとケンスウの師匠として登場したチン・ゲンサイ。1994年なので、ちょうど世間では『ドランクモンキー酔拳』の続編『酔拳2』が話題になってた頃に作られたキャラであり、何気に2003年までは毎年KOFに出場していたレギュラーキャラでもある。龍虎出身の某忍者さんは10年に一度しか出れないというのに・・・名前は野菜の「チンゲン菜」から(サイヤ人?)
鎮 元斎 (KOF)
 

 

台湾格ゲー『形意拳 (シンイーケン)』に登場した酔不歸と書いてドランケンマスターと読む(?)らしいキャラ。このゲームに登場する黄飛鴻はジェット・リーのような外見だが、元ネタはおそらく黄飛鴻つながりで『酔拳』にてジャッキーが演じた方の黄飛鴻の師匠と思われる。

酔不歸 (形意拳)

  コナミの『マーシャルチャンピオン』に登場する拳法家。酔拳使いではないが、やはりユエン・シャオティエンのこの役にそっくりなので、おそらく『ドランクモンキー酔拳』ではなく、流派が違うだけで配役も内容もほぼ一緒の映画『スネーキーモンキー蛇拳』という映画の方の師匠役をモデルにしてるのではなかろうか。ちなみにこのゲーム、キャラのグラフィックがデカいのが一番の売りだったのに、家庭用移植版のPCエンジンスーパーCD版ではこれでもかというほど小さくなってしまった・・・
ホイ (マーシャルチャンピオン)

 


 

キム・ウォンジン
(Kim Won-Jin)
(映画『スコーピオン・ファイター』サニー役)
 

香港で活躍する韓国出身のアクション俳優。92年に公開された『スコーピオン・ファイター』の撮影後、他にも2作品ほど出演したが、その後長らく行方をくらまし、一部の功夫映画マニアの間では死亡説すら出回り始めた程だったが、2000年あたりに色んなアクション映画の撮影現場で武術指導者として仕事を続けていることが判明された。やっぱり難しい業界ですなぁ。
 



「白少廷」と書いて「スコーピオン」と読むらしい台湾産格ゲー『形意拳』のキャラである蠍拳の使い手。昔なんかの映画でみたことあるな〜と思って調べてみたらコレでした。
 
←しゃがんだ時の姿がまさに上の画像と瓜二つ。

白少廷 (形意拳)

 


 

嶋田 久作
(Kyusaku Shimada)
(映画『帝都物語』加藤保憲役)
 

ぶっちゃけ元ネタの方はよく知りません。俳優やキャラ名なんかもついさっき検索して知ったものです。昔からビデオレンタル屋でみかけては「おぉ、ベガだ」などと思ったものですが、借りてみようと思ったことは一度もありませんでした。ゴジラとか以外は基本的に邦画はあまり見ないんですが、一度偏見を捨てて見てみるべきでしょうかねぇ。ちなみにアメリカでの題名は『TOKYO: The Last Megalopolis』。
 

 

アーケード版だと帽子に付いている☆マークが、スーファミ版ではシャドルーの翼が生えたドクロマークに変更されて、ちょっぴりブロッケンJrっぽくなった『ストU』のラスボス。『ストZERO』以降は劇場アニメ版のデザインをベースにムキムキの筋肉お化けになるが、『カプコンVSSNK』では再びこのスマートな体系に戻り、『ZERO3』のエンディングでは、本体が肉体を転々とする魂のような浮遊物体(?)という設定のギニュー隊長みたいなお人になった。デザイン的には『帝都物語』の加藤以外にも、試合前にマントを羽織っている姿も含め、漫画『力王』の鷲崎というキャラにも酷使してます。

ベガ (ストリートファイターU)

 


 

千葉 真一
(Sonny Chiba)
(映画『魔界転生』柳生十
役)
 

主に70〜80年代に活躍した日本を代表するアクション俳優で、ジャパンアクションクラブの設立者。海外でも「サニー千葉」としてそこそこの知名度を築き、2003年にはクエンティン・タランティーノ監督の『キル・ビル』に、かつて日本のテレビドラマ『影の軍団』でも演じた服部半蔵役として出演した。
 

 

17世紀に実在した柳生三厳(通称:柳生十兵衞)本人というわけではなく、その後継者とからしいが、デザイン上のモデルは多分81年の映画『魔界転生』で千葉真一が演じた柳生十兵衞かと思われます。

柳生 十兵衛 (サムライスピリッツ)

 


 

沢田 研二
(Kenji Sawada)
(映画『魔界転生』天草四郎時貞役)
 

本来は歌手なんですが、モチーフとなったのがこの『魔界転生』に出演した時の外見はおろかほぼ同一人物そのものなので、歌手としてではなく俳優として扱うことにしました。
 

 

初代サムスピのラスボス。
島原の乱にて命を落としたという17世紀に実在したキリシタンで、本物はこんな感じ?だったらしい。サムスピでは暗黒神・アンブロジァによって魂が甦り、服部半蔵の息子・
服部真蔵の肉体を乗っ取ったという設定。

天草四郎時貞 (サムライスピリッツ)

 


 

南野 陽子
(Youko Minamino)
(TVドラマ『スケバン刑事U』早乙女 志織役)
 

ヨーヨーを武器に女子校生が闘うTVドラマ『スケバン刑事U』の主役として一気に有名になった80年代のアイドル歌手・女優で、アイドルだのなんだのには疎いちょーじんでも流石にこの人はなんとなく知ってる。当時ちょーじんがガキんちょだった頃に結構流行ってたのを覚えてますが、どちらかというと番組の内容よりも、クラスメイトにヨーヨーを投げつけて泣かす遊びの方が流行っていた気がします。
 

 

『トバルNo1』や『格闘超人』のドリームファクトリーが開発した、スクエアとナムコのコラボ作品『エアガイツ』に登場する女子高生警察官。1Pコスが機動隊員みたいな格好で2Pコスはセーラー服を着ており、ヨーヨーを使って闘う辺りも完全に『スケバン刑事』が元ネタだが、中でももっとも有名だったUの主演女優を、ラストネームも含めてモデルにしているのが見え見えです。

子母神 陽子 (エアガイツ)

 


 

広末 涼子
(Ryoko Hirosue)
 

98年当時は売り出し中の若手アイドルといった感じの広末涼子でしたが、若ければ若いほど良いというこのロリコン的日本芸能界で、現在でもドラマの出演などで現役で生き残っているのはそれなりに評価できることだと思います。
 

 

そしてまたコナミの『武戯』から、見た目が広末で戦い方が鉄拳のシャオユウな椿紗夜。おそろしく知名度の低いタイトルですが、決して出来は悪くないのです。時期的にDOA1と鉄拳3を足して2で割った感じのゲームなんですが、あまりにも無難な作りすぎて結局どちらと比較しても飛び抜けた何かが欠けてしまっていたのが敗因だったのではないかと・・・Bugi というタイトルをもじってバギーに乗るオマケモードがあったりと、なかなか凝ってはいたんですが。同じくコナミから発売された一部で人気(?)の、設定だけは凝ってるが中身は超絶クソゲーなライトニングレジェンドよりはよっぽど出来が良いです。ちなみにアメリカでのタイトル名は「Bugi」だと「Boogie」というファンキーな単語に似すぎるためか、でっかく漢字で『拳KENSEI聖』というタイトルになっている。たしか日本ではそんな題名のボクシングゲームが出てたかと。

椿 紗夜 (武戯)

あと、これって昔バーチャ3が出た頃にセガのモデル3基盤に対抗してコナミが開発したコブラ基盤で作られた『ファイティング武術』たらいうゲームのプレイ部分をそのまま移植して、地味で不評だったキャラ達を新しく入れ替えたものだというのをどこかで聞いたことあるんですが、あいにく『ファイティング武術』は実物を見たことすらないのでなんとも・・・。